重い彼女…
『いいよそんなの』
私は精一杯強がる。

『いいからはやくしろ!』

少し荒くなった男の声に驚き
素直に彼の背中に身をあずけた。

しばらくあるくと、一件の家がみえてきた。
『あれが俺の家。今日はもうおそいし、怪我もしてっから俺の家にとまっていけ』

『いや!それわむり!わるいから!』
慌てて拒否する私を無視して
男の家だという玄関の段差のところに私を下ろした。
そして男は家の中へと消えた。

『なんなのあの男…』

私は自分の足の裏の固まった血をみて顔をしかめた。
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