重い彼女…
家族は寝ているのか、とてもしずかだった。
私は男の肩をかりて二階えの階段をのぼった。

男の部屋にはいると、甘いムスクの香りがした。

なぜか、懐かしいような。私の好きな香りだ。

『充電器はこれだから、充電しとけよ』

『あ…ありがと』

ついさっきあったばかりなのに、なんでこんな私にここまでしてくれるんだろ。

そういえば名前も聞いてなかったことにきずいた。

『あんた、名前なんていうの?』

『いまごろかよ!俺は和人。お前は?』

『香奈…』

『そっか!じゃあ香奈ってよぶな!おれのことは和人様ってよべばいいから!』

『は!?なんでよ!』
和人の冗談におもわず笑う。

『うそだよ!和人ってよべ!てかもぅ遅いからねるか!』

そういって、時計をみると、
日付けがかわって、すっかり
夜中の2:00をさしていた。

『おれ下でねるからおまえベッドでねろ』
そんなの悪いとおもい、首を激しく横にふった。

『いいからねろ!』

それでも私は首をふる。
『わがままだな!しゃーねーじゃあ二人でベッドでもいいのか?いやだろ?』

『それでいい』

私の言葉にびっくりする和人

『えっ!?まぢでいってんの!?』

縦に首をふる私。

『じゃあベッドはいれよ』

私がベッドにはいると和人もつづいてベッドにはいり、電気をけした。

自分で言ったものの、緊張でねれない私。

するとそれを察したのか、和人が
『なんもしねぇーよ!ww』
っと言った。

『なっ!べつにそんなんじゃないし!!』
相変わらずむかつく。


      
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