WHY
次の日は雨だった。




 8月にしてみれば珍しいが、しとしと延々と振る雨模様だった。




 「今日は昨日と打って変わってすごい雨ねぇ~。」
 と駅で合流した真由美がぼそりと言った。




 
 朝は10時からだったが、最後のお別れと”日記”の真相を見る為に

 8時にここで待ち合わせた。




 「さて、あいつをしっかり送らないと!」
 と勢いをつけて、集会場へ向かった。




 集会場につくなり、お母さんが警察の方をつれてきた。




 「少々お話させてもらってもいいかな?こんなときで申し訳ないが…。
  昨日は興味深い話をしていたのでね…」




 事件性を疑った警察が動いたのだった。


 自殺は自殺で執り行われるが、もし背景にいじめや暴行があれば、
 犯人への手がかりになるといわれた。



 「でも、あの子はそれを望んではいないはずではないですか?」
 と、私は食らいついた。




 「しかし、このまま自殺で片付けられるのも故人は浮かばれない。
  もしかしたら、第二の鈴木さんが出たほうが辛いのではないかと
  私たちは判断をしているが、どうだろう。」




 確かに警察の言うとおりかもしれない…




 少し心が動いたが、それでは今手元にある”日記”を出さなければならない。

 それを渡す前に私たちでも把握をしておかなければならない。




 私は決心した。







 
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