WHY
無事に鈴木は自宅に戻ったとベルが、真由美から届いた。




 真由美は自宅に帰り、私達は明日からの生活に備える事にした。




 49日を迎える前には、まだ秋大会、その前には強豪チームとの練習試合。




 そして、お盆休みがあり、お盆まで1週間をきっていた。




 その中で、この出来事は一生忘れる事はできない。




 またこの事を自分の気持ちに切り刻まなければならない。




 そう固く決心をした。
 
 


 私達は火葬場から歩いて地下鉄に乗り、久々に海を見たくなったので、

 送りがてら鎌倉に向かう事にした。




 こうやってデートらしいデート、ましてや相手を意識してしまうデートは

 初めてだったので、内心どきどきした。





 でも、彼は静かに笑っていてくれた。







 微笑みに近いものだったが、それが自然で、私も自然に笑顔になれた。





 …これがデートというやつかぁ~、でもユメトはどう私のことを思っているんだろう。

 自分の一人勝手な思いだったらどうしよう…







 そんな一抹な不安をよそに、電車は静かに海へ向かうレールをひた走っていた。

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