WHY
自分は恐怖から、取り去って安心感で、足の力が入らない状態だった。




 そんな姿を見た、夢斗はぐいっと、上に持ち上げて、私を起してくれた。





 「大丈夫か?」







 「うん、大丈夫、それにしても、こんな人ごみの中良く分かったねっ」







 「まぁねっ、なんか逆にちっこいから、合間合間で見れたのかも…(笑)」







 
 失礼な言葉の中にも、なんか楽しげに話す、夢斗が少年の様なまなざしをしている。




 でも会えた喜びが大きく、大きい体を下からみて、笑顔になった。




 夢斗も笑顔で返してくれた。




 嬉しかった。




 本当に嬉しかった。




 今ではもしかしたら、一番大事な友達かもしれないという錯覚にもなっていた。







 錯覚じゃなくて、本当だったらいいんだけどなぁ~…




 
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