WHY
父親はその反面静かに、見守っていてくれたのか、静観していたのか、母親を宥める事で精一杯なのか分からない。だからこの二人は…と思っていた。

 違う感覚の二人に少々嫌気が差した時期でもあったが、父親に関しては一瞬、母親に関してはずっとこの気持ちで今も迎えている。

 まぁ~人助けしたのだから、いいじゃないか、この1件だけだろうという父親の言葉にホッとしてその場を終わらせてくれたことに感謝しているが、それでも母親の気持ちは収まらない事は百も承知だ。


 そういう人種だと私は思う事にした。



 いづれは、自分もそうならないと言い切れない恐怖が少し感じたときでもある。同じ血とは、嫌なもんは嫌だ。
母親を大事にしたいと思うかけらはどこにもない。そん何があったら、人へは絶対に優しくなれるはずだ。そう信じているからこそ、今の気持ちを大事にしたいと思う。
 
 ここまで憎い母親には理由がある。

 唯一つ…


 愛されてないからだ…




 だからこういう人間が績まれる…




 人の気持ちを大事に出来る人になりたい


 汲み取れる人になりたい


 そんな欲望の塊がいつも、涙として、いつのまにか流れる


 泡みたいなものだ、生まれては消えて、消えてはなくなり、作り出す




 そんな悪い循環作用が今もどこかで、行われていると思うと、自分で最後にしたいとつくづく思う



 その晩2回目のリストカットを浴室で行った日でもあった…
< 18 / 203 >

この作品をシェア

pagetop