WHY
夢斗だった




なんだか急に寂しくなっていたのが溢れたのか



涙が出てきた



「なんで、なくんだよ!泣きたいのはこっちだよぉ。」



夢斗が泣きながら、叫ぶように声を荒げた




「だって、だって…」



言葉の整理ができずに、頭の中で出てくる言葉を



口にだせずにいた



ぐるぐる回る頭を、口には出せずにいる



「いいよ、無理して話さなくて、大丈夫だから。」



優しい声が、脳まで響いてくれる



どんな時でも、こんな時でも優しくしてくれる



夢斗は本当に大事な存在だと、改めて感じた




なんで、生きているの



どうして、自分はここに見守られているの




残念ながら、自分はまだ生きている



生きている喜びは一切無かった



なんでだろうか



本当に死にたいと思ったからだろう



本気で死ぬ気でいたのに、



奇跡的に生き延びてしまい、



こうやって、皆に心配される自分って何者だろうか



本来の自分はこんなんではない



こんなのは自分ではない



どうして生きてしまったのだろうか




死にたい想いは、心の底にはまだ残っている



生きているのは本当に不思議だ



生きられる力は何処から、生まれるんだろうか?




どうして



どうして



どうして



こうやって、生きられるのだろうか




今後の自分に対しての課題だ



生きられる意味を探しながら






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