WHY
ようやく午後夕方になり退院の時間になった。



 あと、2,3日くらいでも良いと思える充実した時間を過ごせたと変な、感想も持てた。



 母親と義理でもありながら、よく可愛がってくれる父親に向かいいれられて、恥ずかしかった。



 4つ下の妹も院内をはしゃいで看護士さんに怒られる場面もあり、楽しいひと時を家族で

 過ごせた事が嬉しかった。

 
 ”あいつ”は顔を出さずに、そのまま横浜の家に向かいもう一日家でゆっくりする事にして

  車で向かった。



 この頃は携帯はなかったので、途中のコンビニエンスストアーの公衆電話で心配してくれた



 友人達・後輩達にベルを打とうとして立ち寄った。



 色々考えた文章だが、



 『明日から、完全復活ですぇ~す!又明日ねぇー』



 と打ち、皆を安心させたかった。この頃でも大丈夫じゃないのに、大丈夫という事が



 多くなり、殻に閉じこもる事が多くなり、どうしても周りの心配や、気配りが嫌になっていた。



 なんか、心配される事・目にかかる事が時折苦痛になる事もあり、変な気分で、責められる。



 
 
 帰りの車の中は、父親がかなりハイテンションで盛り上げてくれた。



 昨日の試合の結果を教えてくれた、あの後はかなり苦戦でも1年生が頑張ってくれたみたいで



 3戦3勝だった事を教えてくれた。



 怪我の事は後から聞いたことだが、みんなに”あいつ”が口封じした模様で、だれもしゃべらず



 家族にはボールを追って、ネットの端に立っている鉄柱にぶつかった事になっている事に



 愕然とした。またか、裏切られたという事はこういうことか…はぁ~大きくため息をついた




 
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