WHY
ほおばり、家を後にした。

 
 7月も下旬に入り、目の前には8月で照りつける太陽が痛い。




 いつもの学校への道には、時々タイムゾーンの空間の様に




 あの時の記憶がよみがえる。それを乗り越えようとしても乗り越えられない。




 そんな苦痛をかみ締めて、メンバーの前では勤めて明るく振舞う自分と、




 元気を出さなければならない自分との葛藤が始まっている。




 
 8時には学校へ着いて、9時からの準備に追われていた。




 体育館の中はもう、朝からの高い気温で熱気に満ちていた。







 
 私は練習メニューを聞きに、顧問の先生の所に向かった。




 
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