まっしろな遺書
2015年6月17日
水曜。
おはよう――
目覚ましの着信音が朝の7時に鳴る。
目を覚ますと美穂が、十三の顔を見ながらパンをかじっていた。
「美穂?
もう起きてたのか?」
「うん。
今日は、雨だから少し早めに出ないと……」
十三は、外に視線を移す。
外は、雨が降っている。
着信音の通りの晴れではない。
ランカちゃんの嘘つき……
十三は、心の中で呟く。
「その着信音可愛いね」
「え?」
「なんて歌なの?」
「ねこにっき……」
「わぁー
可愛い曲名だね」
美穂に教えてもらった曲なのにな……
やっぱりこの子は、美穂じゃない。
でも、どうして美穂を演じているんだろう。
俺を騙しても利益はないはず。
だけど、悪い人じゃない。
だから、十三は暫くこの美穂と名乗る女の人の嘘に付き合うことにした。
「だろ?」
「誰が歌ってるの?」
「ランカー・リー」
「外人さん?」
「んー。
細かく言うと中島 愛さんだよ」
「うん?」
「声優さんなんだ」
「へぇー」
美穂が目を丸くさせる。
「マクロスってアニメがあるんだけど。
その登場人物でランカ・リーってキャラがいるんだけど。
そのランカちゃんの声を中島愛さんがやっているんだ」
「そうなんだ。
十三、物知りだね♪」
「うん」
「今度、CD買ってみるね」
「うん」
なんだ、この子の名前なんだろ。
そろそろ調べてみるか……
小太郎に頼んでみよう。
アイツは警察だから、なんらかの情報を得やすいだろう。
美穂がいない間に頼んでみよう。
十三は、そう思うと空を見上げた。
水曜。
おはよう――
目覚ましの着信音が朝の7時に鳴る。
目を覚ますと美穂が、十三の顔を見ながらパンをかじっていた。
「美穂?
もう起きてたのか?」
「うん。
今日は、雨だから少し早めに出ないと……」
十三は、外に視線を移す。
外は、雨が降っている。
着信音の通りの晴れではない。
ランカちゃんの嘘つき……
十三は、心の中で呟く。
「その着信音可愛いね」
「え?」
「なんて歌なの?」
「ねこにっき……」
「わぁー
可愛い曲名だね」
美穂に教えてもらった曲なのにな……
やっぱりこの子は、美穂じゃない。
でも、どうして美穂を演じているんだろう。
俺を騙しても利益はないはず。
だけど、悪い人じゃない。
だから、十三は暫くこの美穂と名乗る女の人の嘘に付き合うことにした。
「だろ?」
「誰が歌ってるの?」
「ランカー・リー」
「外人さん?」
「んー。
細かく言うと中島 愛さんだよ」
「うん?」
「声優さんなんだ」
「へぇー」
美穂が目を丸くさせる。
「マクロスってアニメがあるんだけど。
その登場人物でランカ・リーってキャラがいるんだけど。
そのランカちゃんの声を中島愛さんがやっているんだ」
「そうなんだ。
十三、物知りだね♪」
「うん」
「今度、CD買ってみるね」
「うん」
なんだ、この子の名前なんだろ。
そろそろ調べてみるか……
小太郎に頼んでみよう。
アイツは警察だから、なんらかの情報を得やすいだろう。
美穂がいない間に頼んでみよう。
十三は、そう思うと空を見上げた。