まっしろな遺書
 2015年7月6日


 十三は久しぶりにたこ焼きが、食べたくなってきた。
 なので、急きょ明日、場所を借りてたこ焼きパーティーをすることになった。

 今日は、朝にその材料を買いに出かけた。
 歩いて近くのスーパーに向かった。

 タコなどの材料を買いに出かけた。
 ネギが安く買えたので、少し嬉しかった。

 帰りに喫茶萌萌に行ってきた。

「お、十三さん、おひさっす」

 太郎が、そう言って笑う。

「ああ、久しぶりだね」

「少し元気なさげっすね」

「ああ。
 子供たちがね、2人ほど逝ってしまって……」

「聞きました。
 歩ちゃんと充君っすよね」

「耳が早いな」

「というか、僕も葬儀に行ったんすよ?
 瓜と桃を連れて……」

「そうなのか?
 声をかけてくれたらよかったのに……」

「そういう雰囲気じゃなかったっすし。
 向こうのご両親には、挨拶はしたっす」

「そっか……」

「瓜も桃も暫く落ち込んでいたっすけど……
 今は、少し落ち着いています」

「そっか……
 じゃ、明日たこ焼きパーティーをするんだ。
 良かったら参加してくれないか?」

「了解っす。
 瓜と桃に聞いてみるっす」

「ああ」

「俺も久しぶりに十三さんのたこ焼き食べれるのを楽しみにしてるっす」

「うん」

「店の方は繁盛してるのか?」

「まぁ、それなりにっす」

「そっか」

「はい」

「みんな、頑張っているんだな」

「十三さんも頑張ってるっすよ」

「そうか?
 俺は今、ほぼニートだぞ?」

「ニートと言うか入院患者っすね。
 病人っす。だから、ニートじゃないっす」

「ありがと」

 十三は、そう苦笑いを浮かべ、太郎が入れてくれたコーラを飲んだ。
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