まっしろな遺書
2015年3月7日
雨、しとしとと降る雨。
待合室にて十三はすることもなくぼーっとしていた。
「お兄さんバケモンしないの?」
歩が、そう言って十三に尋ねる。
「ああ。
ちょっとね、考えごとがあってね」
「考えごと?」
歩が首を傾げる。
「エロイことか?」
元太が、そう言って笑う。
「違うよ」
十三が即答した。
「もしかして自由ちゃんのこと?」
萌がそう言って十三の隣りに座る。
「誰ですか?
美穂さんという素敵な女性がいながら……
もしかして浮気相手ですか?」
充が、そう言って十三の方を見る。
「浮気……なのかな」
十三は、そう言って外を眺める。
雨だ、雨がひたすら振っている。
「自由ちゃんはね。
私たちの幼なじみなの」
萌が、そう言うと隼人が小さな声で尋ねる。
「じゃ、美穂さんが浮気相手?」
「お兄さん、サイテー」
愛が、すぐにそう言った。
すると十三は苦笑いを浮かべる。
「そうだね。
俺は、最低かも……」
すると萌小さく言った。
「自由ちゃんはね。
高校3年生の春。
病気で亡くなったの」
「え?」
隼人が少し驚いた顔をする。
「10年も前のことね……
あれから十三くん元気がなかったからずっと心配だったんだよ?
突然いなくなったしさ……」
萌がそう言うと十三はうなずく。
「ごめんね」
十三が小さく謝った。
「気にしなくていいよ」
萌が笑う。
優しく笑う。
十三には、その笑顔が痛かった。
雨、しとしとと降る雨。
待合室にて十三はすることもなくぼーっとしていた。
「お兄さんバケモンしないの?」
歩が、そう言って十三に尋ねる。
「ああ。
ちょっとね、考えごとがあってね」
「考えごと?」
歩が首を傾げる。
「エロイことか?」
元太が、そう言って笑う。
「違うよ」
十三が即答した。
「もしかして自由ちゃんのこと?」
萌がそう言って十三の隣りに座る。
「誰ですか?
美穂さんという素敵な女性がいながら……
もしかして浮気相手ですか?」
充が、そう言って十三の方を見る。
「浮気……なのかな」
十三は、そう言って外を眺める。
雨だ、雨がひたすら振っている。
「自由ちゃんはね。
私たちの幼なじみなの」
萌が、そう言うと隼人が小さな声で尋ねる。
「じゃ、美穂さんが浮気相手?」
「お兄さん、サイテー」
愛が、すぐにそう言った。
すると十三は苦笑いを浮かべる。
「そうだね。
俺は、最低かも……」
すると萌小さく言った。
「自由ちゃんはね。
高校3年生の春。
病気で亡くなったの」
「え?」
隼人が少し驚いた顔をする。
「10年も前のことね……
あれから十三くん元気がなかったからずっと心配だったんだよ?
突然いなくなったしさ……」
萌がそう言うと十三はうなずく。
「ごめんね」
十三が小さく謝った。
「気にしなくていいよ」
萌が笑う。
優しく笑う。
十三には、その笑顔が痛かった。