まっしろな遺書
2015年3月11日
十三が、待合室になんとなく向かった。
すると山本が待合室でコーヒーを飲んでいた。
「あ、山本さん。
おはようございます!」
山本は、十三に気づくとニッコリと笑う。
「十三くんか……
久しぶりに顔を見る気がするな」
「はい」
「どうだい?
一杯付き合わないかい?」
「あ、はい。
付き合います」
十三は、自販機でジュースを一本買った。
そして、静かに山本の隣に座った。
「本当は、タバコも吸いたいんだけどねぇー」
「タバコ、吸われるんですか?」
「ああ、昔は、結構なヘビースモーカーだったんだよ」
「へぇー」
十三は、そう言いながらペットボトルのキャップを外す。
「あれ?
もしかして、お前、十三か?」
不意に後ろから聞き覚えのある声が十三の耳に入る。
振り向くと十三は少し驚いた。
なぜなら、そこには十三が知っている人が立っていたから。
男の名前は、村雨 小太郎。
「小太郎?
どうしてここに?」
「俺は、お前の隣にいる山本さんの見舞いに来たんだ」
「そっか」
「小太郎くんか、元気そうで何よりだね」
「元気だけが取り柄ですから」
小太郎は、そう言ってケラケラと笑う。
「十三君と小太郎君は、知り合いなのかい?」
「幼馴染の腐れ縁ってヤツです。
ここ5~6年、連絡を取れなかったんですがね……」
「そっか。
十三くん、友達は大事にしないとダメだぞ?」
「そうですね……
小太郎、すまないな、連絡できなくて……」
「俺はいいんだ。
ただ萌ちゃんは、ずっとお前のことを心配していたんだぞ?」
「あー。
萌ちゃんと太郎にならもう会った」
「そうなのか?
じゃ、萌ちゃんの病気のことも……?」
「ああ。知っているよ」
「そうか……」
小太郎の顔が、一瞬険しくなる。
だが、いつもの笑顔に戻りこう言った。
「ま、病気なんて治るモノだ!
気楽に行こうぜ!」
「そうだな」
十三は、昔と変わらない小太郎との再会に少し喜んだ。
十三が、待合室になんとなく向かった。
すると山本が待合室でコーヒーを飲んでいた。
「あ、山本さん。
おはようございます!」
山本は、十三に気づくとニッコリと笑う。
「十三くんか……
久しぶりに顔を見る気がするな」
「はい」
「どうだい?
一杯付き合わないかい?」
「あ、はい。
付き合います」
十三は、自販機でジュースを一本買った。
そして、静かに山本の隣に座った。
「本当は、タバコも吸いたいんだけどねぇー」
「タバコ、吸われるんですか?」
「ああ、昔は、結構なヘビースモーカーだったんだよ」
「へぇー」
十三は、そう言いながらペットボトルのキャップを外す。
「あれ?
もしかして、お前、十三か?」
不意に後ろから聞き覚えのある声が十三の耳に入る。
振り向くと十三は少し驚いた。
なぜなら、そこには十三が知っている人が立っていたから。
男の名前は、村雨 小太郎。
「小太郎?
どうしてここに?」
「俺は、お前の隣にいる山本さんの見舞いに来たんだ」
「そっか」
「小太郎くんか、元気そうで何よりだね」
「元気だけが取り柄ですから」
小太郎は、そう言ってケラケラと笑う。
「十三君と小太郎君は、知り合いなのかい?」
「幼馴染の腐れ縁ってヤツです。
ここ5~6年、連絡を取れなかったんですがね……」
「そっか。
十三くん、友達は大事にしないとダメだぞ?」
「そうですね……
小太郎、すまないな、連絡できなくて……」
「俺はいいんだ。
ただ萌ちゃんは、ずっとお前のことを心配していたんだぞ?」
「あー。
萌ちゃんと太郎にならもう会った」
「そうなのか?
じゃ、萌ちゃんの病気のことも……?」
「ああ。知っているよ」
「そうか……」
小太郎の顔が、一瞬険しくなる。
だが、いつもの笑顔に戻りこう言った。
「ま、病気なんて治るモノだ!
気楽に行こうぜ!」
「そうだな」
十三は、昔と変わらない小太郎との再会に少し喜んだ。