まっしろな遺書

　2015年4月26日


　十三とゆかりさんはデートをすることになった。

「十三君、何処に行く？」

「え？」

「こういう時は、男がリードするもんなんだぞー」

　ゆかりさんが、そう言って俺の鼻をつつく。

「そ、そうですよね……」
　
　十三は、これまで大してデートとかそんなにしたことがなかった。
　そのため、どうリードしたらいいかわかんない。

「さぁ、十三君は、どうやって私をエッチまで持っていくのか……
　後半へ続く」

　ゆかりが、楽しそうに笑う。

「エッチまで持っていかないし……」

　ゆかりが無理して笑っているのは、十三にもわかる。

「じゃ、ユニバーサルに行く？」

「USJ？
　私は、いいけど十三君は、大丈夫？
　待ち時間とか体力的に大丈夫？」

「あ……
　まぁ、大丈夫だと思う」

「うーーん」

　ゆかりは、首を傾げる。

「じゃ、映画とか？」

「映画だと十三君とお話しできない」

「えっと……
　じゃ、京都ぶらり2人旅とかどう？」

「そうね。
　京都なら、色々あるから楽しいかも……」

「十三君、免許は持ってるの？」

「持ってるけど目の病気で運転は、控えてます……」

「じゃ、私が運転するね」

「あ、はい」

　十三は電車で行くつもりで言ったがドライブもいいかなと思った。
　こうして、十三とゆかりは、ドライブデートをすることになった。