まっしろな遺書
2015年4月28日
美穂の機嫌が悪い。
美穂は、機嫌が悪そうにぼそりとつぶやく。
「私、十三とホテルでご飯なんて連れて行ってもらったことない」
「俺は、奢ってもらっただけで……」
「私、十三とドライブなんて行ったことない」
「運転は、ゆかりさんだったし……」
「十三、情けない!」
「ご、ごめんなさい」
「それに、私、十三ときちんとデートしたことない!」
「それは……」
「今度は、私の番だよ?」
「え?」
「私ともデートして!」
「でも、俺と美穂は、恋人じゃないんじゃ……」
「違うの?
一緒に住んでたのに……?」
十三は、確信した。
やっぱりこの子、美穂じゃない。
しかし、違うのなら美穂の振りをする理由がわからない。
なので十三は、合わせることにした。
自分の命がもうすぐ終わるのなら、恋人ごっこに付き合うのも悪くない。
十三は、美穂の抱きしめる。
「じゃ、恋人らしいことをする?」
「恋人らしいこと?
何するの?」
十三は、固まる。
なにをするか……
思いついたことを適当に言う。
「エッチとか?」
「ふーん。
十三って、確か童貞なんだよね?」
「うん」
「早く童貞捨てたいからエッチするの?」
「そうじゃない。
死ぬ前に捨てたいだけだよ。
人間として産まれたんだ。
せめて、人間と認めてもらえる行動をやりたいだけ」
自分を騙そうとしているのなら少しきつめの言葉を言っても構わないだろう。
そう思ってそんな言葉が出た。
「そう言う理由なら、十三とはエッチしない」
「そうか……」
「十三は、私とエッチするのを目標に生きるのだ!」
美穂は、そう言ってニッコリと笑う。
「え?」
「そしたら、十三は、1日でも長く生きれるし私は、1日でも多く十三と一緒に居入れる。
一石二鳥!うん!我ながらいい考えだ!」
美穂は、そう言ってうなずく。
「そうか……」
十三は、残念のようなそうでないような……
結局誰も俺を人とは、見てくれないのか……
人とエッチすることが、自分が人である証拠だと思っていた。
だけど、十三にはそれが出来ない。
十三は、人になりたかった。
ただその気持しかなかった。
美穂の機嫌が悪い。
美穂は、機嫌が悪そうにぼそりとつぶやく。
「私、十三とホテルでご飯なんて連れて行ってもらったことない」
「俺は、奢ってもらっただけで……」
「私、十三とドライブなんて行ったことない」
「運転は、ゆかりさんだったし……」
「十三、情けない!」
「ご、ごめんなさい」
「それに、私、十三ときちんとデートしたことない!」
「それは……」
「今度は、私の番だよ?」
「え?」
「私ともデートして!」
「でも、俺と美穂は、恋人じゃないんじゃ……」
「違うの?
一緒に住んでたのに……?」
十三は、確信した。
やっぱりこの子、美穂じゃない。
しかし、違うのなら美穂の振りをする理由がわからない。
なので十三は、合わせることにした。
自分の命がもうすぐ終わるのなら、恋人ごっこに付き合うのも悪くない。
十三は、美穂の抱きしめる。
「じゃ、恋人らしいことをする?」
「恋人らしいこと?
何するの?」
十三は、固まる。
なにをするか……
思いついたことを適当に言う。
「エッチとか?」
「ふーん。
十三って、確か童貞なんだよね?」
「うん」
「早く童貞捨てたいからエッチするの?」
「そうじゃない。
死ぬ前に捨てたいだけだよ。
人間として産まれたんだ。
せめて、人間と認めてもらえる行動をやりたいだけ」
自分を騙そうとしているのなら少しきつめの言葉を言っても構わないだろう。
そう思ってそんな言葉が出た。
「そう言う理由なら、十三とはエッチしない」
「そうか……」
「十三は、私とエッチするのを目標に生きるのだ!」
美穂は、そう言ってニッコリと笑う。
「え?」
「そしたら、十三は、1日でも長く生きれるし私は、1日でも多く十三と一緒に居入れる。
一石二鳥!うん!我ながらいい考えだ!」
美穂は、そう言ってうなずく。
「そうか……」
十三は、残念のようなそうでないような……
結局誰も俺を人とは、見てくれないのか……
人とエッチすることが、自分が人である証拠だと思っていた。
だけど、十三にはそれが出来ない。
十三は、人になりたかった。
ただその気持しかなかった。