黄色いパーカー【仮】
わたしの思いが伝わったのか、みんなの表情がガラリと変わったのが分かった。



「うん。春姫、見ててねっ」



強い眼差しが、わたしを見つめた。



チームメイトが、わたしの肩に手をかけ、円陣を組む。


わたしは、左肩だけを動かす。



「絶対、勝つぞぉぉぉっ!!!」



その声は、体育館全体に響いた。


ピリピリッと音が聞こえた気がした。


再び気合を入れ、コートへと向かうチームメイトの背中。
< 4 / 10 >

この作品をシェア

pagetop