キミと見た、あの空を。

「ただいまぁ〜」

自分の部屋に行って、すぐ日記を書く。


《 今日は入学式だけ。なのにすっごく疲れたー!!

友達、できたよ!まだ2人だけど。1人は隣の席の女の子。

江口夢叶ちゃんっていって、すっごい可愛いの。

で、もう1人は、男の子。道に迷ってた時に助けてくれた(笑)

名前は、宮原千真くん。》



そこまで書いて、千真くんとの約束を思い出す。



『お前の夢、俺が叶えてやるよ』



そして、



「…千真くんと出逢えて、良かったな。」


心からそう思った。


〜♪


あ、LINE。

開いてみると、千真くんから。
今ちょうど、千真くんのこと考えてたから、なんかすごいな。



【 千真です(^^)よろしくな〜 】


【 愛桜だよ〜 こちらこそ、よろしく!】


【 なぁ、電話していい?ww】


へっ!?で、電話?
あたし、男子と電話とかしたことないから緊張する…!


【いいよ〜】


すぐに電話がかかってくる。


『もしもーし』



「は、はい。明石です!」



『ははっ、知ってる!やっぱ明石、面白ぇの!』



うわ、千真くん、めっちゃ笑ってる…



「だ、だって。男の子と電話とかしたことないからめっちゃ緊張しちゃって…」



『そういや俺も女子としたことねぇな。 てか携帯で電話自体初めてだわ。春休みに買ってもらったからさ〜』



「そ、そうなの?千真くんの初電話、私がもらっちゃったんだ…」



『…明石、なんか言い方がエロいぞ、初電話もらう、とか。』



「え、どういうこと?」


え、何か変だったかな?


『いや、わかんねぇならいいわ(笑)
てか、用事っつーか、言うことあって電話したんだけど、いい?』


「あ、うん。いいよ?」



『明日の朝、何時の電車?』



「…? 7:20に駅に着くやつだけど。」





『そっか、じゃあ、駅で待っとくわ。学校まで一緒行こうぜ。』



「え!」



『どうせ通り道だしさ。それに、明石が学校に辿り着くか心配だし(笑)』


実はあたしも心配だったんだよなぁ。


てゆうか、そのためにわざわざ電話してくれたんだ。

優しいな…



「ほんとに、いいの?」



『おぅ。俺も1人は寂しいからさ!』



「じゃあ、お言葉に甘えて…」



『任せろ!ちゃんと待っとけよ!』



「うん!」



『じゃそろそろ素振りしてくる!俺、毎日1000回してんだぜ!すごいっしょ?』




「え!すごっ!毎日とか」



1000回…
あたし、ソフト部の頃は100回が限界だったよ…



『あははっ、じゃあ、また明日な!』



「ばいばーい」



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