キミと見た、あの空を。
先輩(多分)は言ってた通り自転車をぶっ飛ばした。
そんであたしは、乗りながら必死に周りを見て、道を覚えた。
ーー5分後
「はい、到着。」
さっきの所は、学校からとてつもなく離れた場所の気がしてたけど、
実際は結構近かったみたい。
あたしはその先輩にお礼を言う。
「あ、ありがとうございました!」
「大丈夫だよ。間に合って良かったね、お互い。」
「あの、何であたしが迷ってるって分かったんですか…?」
「や、だって地図もってうろうろしてたから…」
「あ、そうですか。お恥ずかしいです…」
「てか、何でさっきから敬語?」
いやいや、先輩に敬語は使えませんから、普通に。
「だって、先輩に敬語使える訳ないじゃないですか。」
そしたら先輩は、びっくりした顔をしてる。
ど、どうしたの…?この学校では、敬語使わない…とか?
いや、それはないでしょ。
「え、同級生だよね?」
先輩、何をおっしゃる。
「私、1年生ですよ。」
「俺も1年だよ。」