キミと見た、あの空を。
約束
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「えー、このクラスの担任になった、中野だ。今日から1年間、よろしく。」
まだ20代っぽいな…
それで、なんとなく『数学』って感じの先生だな。
「教科は数学です。」
あ、やっぱり。
あの後、教室に入るとほとんどがもう来ていて、すぐに担任の先生の自己紹介が始まった。
ちなみに、1年B組。
あたしは名前が「明石」だから、
席は廊下側の列の、1番前。もはや定位置になりつつある。
先生の長い自己紹介を聞き流して、
あたしはある席を見る。
廊下側とは反対の、窓側の列の1番前。
助けてもらった千真くんとは、同じクラス だった。
なんか、嬉しいな。
そんなことを考えながらぼーっと見てたら、バチッと視線が絡む。
恥ずかしくて、慌てて目をそむけてしまった。
今の、感じ悪かったかな…?
そっともう一度、千真くんの方を見ると、
千真はまだこっちを見てたみたい。
目が合うと、口パクで『よろしく』って言ってきた。
だからあたしも、『よろしく』って言い返す。
なんか、2人だけの秘密の会話みたいで、ちょっとドキドキするな。