負け犬の遠吠え
―1月26日―
早朝6時に私の目は覚めた。
緊張していたのか分からないが不思議な感覚だった。
取り敢えず私は朝シャンをして制服を着て、鞄に受験票や生徒手帳、ノートに筆記用具などを入れて準備をした。
準備が終わった頃にお母さんが私を呼んだ。
どうやら朝食が出来たらしい。
今日は体力が必要だし、昼ご飯もなしになるかもしれないという事でいつもより豪華な朝食だった。白米に味噌汁に鮭にノリに、まるで日本の朝だ。食べ終えてから30分過ぎた頃に携帯に電話が掛かって来た。
仙堂先生だった。
先生は私にある事を教えてくれた。
それは
「いいか、突川。受験のコツは自分を信じることだ。それが出来れば、筆記も面接も難なく通る」
「先生もそれをして来たんですか?」
「実践済みだ」
「分かりました、頑張ってきます!」
そして私は有希と麻里にも連絡をしてから、才星院高校がある埼玉に行った。
1時間30分くらい新幹線の中で過ごしてから、埼玉駅に付いた。そこからは才星院行きのバスに乗って20分で一直線だった。バスから降りた私は、目の前にある学校を見上げた。
灰色のコンクリートの校舎に大きい正面玄関の門、そして紺色に塗られたレンガの時計台とチャイム代わりとなるであろう大きな鐘がある。
「ここが、才星院…」
私はらしくもなく息を呑んだ。
そして中へ入る。校舎の中に入ると生徒達がたくさん並んで挨拶してきた。声が揃っている。流石私立。いや、当たり前か。そして受験生受付と書いてある場所へいって私は受験票と生徒手帳を出した。それを確認した人は受験票にスタンプを押して、手元に置いてある受験者確認の名前から私の名前を捜しだしそこに○を付けた。それが終わると違う人が私の所へやってきた。
「案内するわ」
凄く美人な女性だった。
「あ、はい、お願いします」
制服を着ているので生徒ということは分かる。
そして生徒会とかいた腕章もしている。
もしかして生徒会長だろうか?何て思っている内に教室に到着した。
「ここよ」
「ありがとうございました」
「じゃあ、頑張ってね」
「はい」
物凄く上品に応援された。
何というか凄く品がある人だったな。なんて事を思いながら教室の中に入る。机の上には受験票と同じ数字が書いてあったので、その席に座った。時計を見ると9時30分。教室内には、続々と受験生達が集まってきた。私の席はドアから3列目の1番後ろだった。前の席は女子、左右の席には女子と男子となった。私は鞄から携帯を出して両親にメールを送った後、直ぐに電源を切った。
そして9時55分。
教室に先生が入って来た。
一気に緊張が高まり、全員席に付いてノート類を直し、机の上にはシャーペンと消しゴムだけを置き、携帯をオフにして鞄の中に閉まった。
いよいよ始まる。
早朝6時に私の目は覚めた。
緊張していたのか分からないが不思議な感覚だった。
取り敢えず私は朝シャンをして制服を着て、鞄に受験票や生徒手帳、ノートに筆記用具などを入れて準備をした。
準備が終わった頃にお母さんが私を呼んだ。
どうやら朝食が出来たらしい。
今日は体力が必要だし、昼ご飯もなしになるかもしれないという事でいつもより豪華な朝食だった。白米に味噌汁に鮭にノリに、まるで日本の朝だ。食べ終えてから30分過ぎた頃に携帯に電話が掛かって来た。
仙堂先生だった。
先生は私にある事を教えてくれた。
それは
「いいか、突川。受験のコツは自分を信じることだ。それが出来れば、筆記も面接も難なく通る」
「先生もそれをして来たんですか?」
「実践済みだ」
「分かりました、頑張ってきます!」
そして私は有希と麻里にも連絡をしてから、才星院高校がある埼玉に行った。
1時間30分くらい新幹線の中で過ごしてから、埼玉駅に付いた。そこからは才星院行きのバスに乗って20分で一直線だった。バスから降りた私は、目の前にある学校を見上げた。
灰色のコンクリートの校舎に大きい正面玄関の門、そして紺色に塗られたレンガの時計台とチャイム代わりとなるであろう大きな鐘がある。
「ここが、才星院…」
私はらしくもなく息を呑んだ。
そして中へ入る。校舎の中に入ると生徒達がたくさん並んで挨拶してきた。声が揃っている。流石私立。いや、当たり前か。そして受験生受付と書いてある場所へいって私は受験票と生徒手帳を出した。それを確認した人は受験票にスタンプを押して、手元に置いてある受験者確認の名前から私の名前を捜しだしそこに○を付けた。それが終わると違う人が私の所へやってきた。
「案内するわ」
凄く美人な女性だった。
「あ、はい、お願いします」
制服を着ているので生徒ということは分かる。
そして生徒会とかいた腕章もしている。
もしかして生徒会長だろうか?何て思っている内に教室に到着した。
「ここよ」
「ありがとうございました」
「じゃあ、頑張ってね」
「はい」
物凄く上品に応援された。
何というか凄く品がある人だったな。なんて事を思いながら教室の中に入る。机の上には受験票と同じ数字が書いてあったので、その席に座った。時計を見ると9時30分。教室内には、続々と受験生達が集まってきた。私の席はドアから3列目の1番後ろだった。前の席は女子、左右の席には女子と男子となった。私は鞄から携帯を出して両親にメールを送った後、直ぐに電源を切った。
そして9時55分。
教室に先生が入って来た。
一気に緊張が高まり、全員席に付いてノート類を直し、机の上にはシャーペンと消しゴムだけを置き、携帯をオフにして鞄の中に閉まった。
いよいよ始まる。