負け犬の遠吠え
ドアの前にズラッと私と同じ中学生達が並んでいた。
まあ、大袈裟に面接会場と書いてはいるが、場所はさっき試験を受けた教室だったので迷う事もなかった。3つの教室を使って1教室に32名ずつ面接を行う。私は廊下の壁際に立って窓の外を見ながら思った。
暇だな…。
そして教室から先生が一人出てきた。
私達全員に聴こえるように大声で言った。
「今から個人面接始めます!まず受験番号:00218番、どうぞ」
「あ、はい!00218・秋田笑美です、入ります!!」
可愛い声の持ち主だった。
そして最初の面接が始まった。
トップの秋田さんが面接を開始してから15分が経った時、彼女は「ありがとうございました、失礼しました」といって出てきた。ドアを閉めると秋田さんは物凄くホッとしたという表情だった。
きっと緊張はしたけど上手くはやれたのだろうと思った。
それからは順番に呼ばれていたがよく聴いてるとしっかり五十音順に呼んでいるような気がするのは気の所為だろうか?そしていよいよ私の番がきた。ドアの外から番号が呼ばれる。
「受験番号:00278番、どうぞ」
「はい。00278・突川春子です、入ります!」
私はノックを3回してドアを開け「失礼します」といって中に入った。
ドアを閉めて教室の中央に置いてある椅子の横に立った。すると面接官の人が「座って下さい」
と言ったので「はい」と言って座った。面接官は全員で3人だった。スーツを着て少し年をとった人が中央に一人ドカッと座っている。この人が一番偉い人だろう。そしてその右にはジャージ姿の女性の先生が一人。この人がこのクラスを受け持つことになる先生なんだろうと思った。何だか面影が少しだけ仙堂先生に似ていると思った。左側に座ってるのは何故か老人のお婆さんだった。こ
の人だけ何要因なのかまるで分からない。
そして面接が始まった。
「では最初に貴方の受験番号と名前を教えてください」
「はい。私の受験番号は00278番で、名前は突川春子です」
「出身中学を教えてください」
「はい。滋賀県立蘆川南中学校です」
「突川さんは地方出身ということですが、今日は大体何時間くらいかけてここまで来たのですか」
「自宅から凡そ1時間50分くらい掛けてきました」
「どうしてこの才星院を選んだのですか」
「音楽系の部活動に力を入れていると知ったからです」
「突川さんは音楽が好きなのですか」
「はい」
「ではもし才星院に入学出来たら、どの部活に入りたいですか」
「合唱部です。歌が好きなので」
「歌う事が好きなのですね」
「はい」
「では何か一曲今ここで歌えますか」
「歌えます」
私は誰もが知っている≪翼をください≫を唄った。
声の通りがよく、自分でも思っていた以上にしっかり唄えた気がした。
「分かりました。ではこれで面接は終了です。突川さん、お疲れ様でした」
「はい。ありがとうございました、失礼しました」
といって教室を出た。
それにしても最後の歌の審査は一体何なのだろうか。もしかしてこれで合唱部に入れるか振るいにかけるのだろうか?だとしたら私は合格?それとも不合格?どちらだろうか。まあ、何とか何事もなく無事に終わったことに私は胸を撫で下ろした。
それから程無くして32名全員の面接が終わった。
結果は1週間後に郵送で合否を送るとの事だった。
私はそれから2時間ほどかけて地元に帰った。駅に付くとすぐに学校へいって仙堂先生に報告しに向かった。先生は「良くやったな!」と言ってくれた。それから有希と麻里にもメールで報告しておいた。最後に家に帰って両親にそのことを伝えたのだった。
それから1週間があっという間に過ぎて、才星院から郵送が来た。
結果は『合格』と書かれていた。
まあ、大袈裟に面接会場と書いてはいるが、場所はさっき試験を受けた教室だったので迷う事もなかった。3つの教室を使って1教室に32名ずつ面接を行う。私は廊下の壁際に立って窓の外を見ながら思った。
暇だな…。
そして教室から先生が一人出てきた。
私達全員に聴こえるように大声で言った。
「今から個人面接始めます!まず受験番号:00218番、どうぞ」
「あ、はい!00218・秋田笑美です、入ります!!」
可愛い声の持ち主だった。
そして最初の面接が始まった。
トップの秋田さんが面接を開始してから15分が経った時、彼女は「ありがとうございました、失礼しました」といって出てきた。ドアを閉めると秋田さんは物凄くホッとしたという表情だった。
きっと緊張はしたけど上手くはやれたのだろうと思った。
それからは順番に呼ばれていたがよく聴いてるとしっかり五十音順に呼んでいるような気がするのは気の所為だろうか?そしていよいよ私の番がきた。ドアの外から番号が呼ばれる。
「受験番号:00278番、どうぞ」
「はい。00278・突川春子です、入ります!」
私はノックを3回してドアを開け「失礼します」といって中に入った。
ドアを閉めて教室の中央に置いてある椅子の横に立った。すると面接官の人が「座って下さい」
と言ったので「はい」と言って座った。面接官は全員で3人だった。スーツを着て少し年をとった人が中央に一人ドカッと座っている。この人が一番偉い人だろう。そしてその右にはジャージ姿の女性の先生が一人。この人がこのクラスを受け持つことになる先生なんだろうと思った。何だか面影が少しだけ仙堂先生に似ていると思った。左側に座ってるのは何故か老人のお婆さんだった。こ
の人だけ何要因なのかまるで分からない。
そして面接が始まった。
「では最初に貴方の受験番号と名前を教えてください」
「はい。私の受験番号は00278番で、名前は突川春子です」
「出身中学を教えてください」
「はい。滋賀県立蘆川南中学校です」
「突川さんは地方出身ということですが、今日は大体何時間くらいかけてここまで来たのですか」
「自宅から凡そ1時間50分くらい掛けてきました」
「どうしてこの才星院を選んだのですか」
「音楽系の部活動に力を入れていると知ったからです」
「突川さんは音楽が好きなのですか」
「はい」
「ではもし才星院に入学出来たら、どの部活に入りたいですか」
「合唱部です。歌が好きなので」
「歌う事が好きなのですね」
「はい」
「では何か一曲今ここで歌えますか」
「歌えます」
私は誰もが知っている≪翼をください≫を唄った。
声の通りがよく、自分でも思っていた以上にしっかり唄えた気がした。
「分かりました。ではこれで面接は終了です。突川さん、お疲れ様でした」
「はい。ありがとうございました、失礼しました」
といって教室を出た。
それにしても最後の歌の審査は一体何なのだろうか。もしかしてこれで合唱部に入れるか振るいにかけるのだろうか?だとしたら私は合格?それとも不合格?どちらだろうか。まあ、何とか何事もなく無事に終わったことに私は胸を撫で下ろした。
それから程無くして32名全員の面接が終わった。
結果は1週間後に郵送で合否を送るとの事だった。
私はそれから2時間ほどかけて地元に帰った。駅に付くとすぐに学校へいって仙堂先生に報告しに向かった。先生は「良くやったな!」と言ってくれた。それから有希と麻里にもメールで報告しておいた。最後に家に帰って両親にそのことを伝えたのだった。
それから1週間があっという間に過ぎて、才星院から郵送が来た。
結果は『合格』と書かれていた。