ユキゾラ。
「別に、気にしてないから」
女子にしては少し低い凛とした声が響く。
もう俺に興味はないと言わんばかりにまた本に視線を落とす彼女。
え、俺どーしたらいいの。
と、とりあえず普通は自己紹介だよな
「俺、リク。2年F組。サッカー部だ。よろしくお願いします」
とりあえず、敬語かな、先輩かもしれないし。
いや、でもさっき思いっきりタメだったわ…
再び俺に視線を向けた彼女
素直に高鳴る胸に、美女は罪だな、なんて思う
「私の名前はアイリ。2年D組。転入生。よろしく」
アイリ…
綺麗な名前だな。
美しい彼女にぴったりの名前だと、
そう思った。