ユキゾラ。


「呼び出しか?」

「うん。女の子からね」

「…そうか」

「大したことじゃなかったから」


心配しないで、と口走ってハッとする。


何言ってるんだろう、私

「ごめん、心配なんてしてないよね」


バカみたいだ。

私はあの子とは違うから。

巧く生きていく術を知っているから



第一、エイルが私なんかの心配するはずない



「迎えが来るぞ。急ごう」

走り出した彼を慌てて追う

「ちょ、待ってよ!」







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