秘密の私と、秘密の彼。【更新中】



玲も突然人気者である彼が会話に入ってきたことに、かなり驚いて固まっている。

そりゃそうなりますよね、ごめんね玲。



私はキッと園田くんを睨みつける。

園田くんはそんな私にビビりもせず、余裕な笑みを浮かべていた。



昨日とおんなじ・・・。




「ごめんごめん、急に入って」


「いや別に構わないですけども・・・」


「たまたま昨日風澄見かけたもんだから」


「あぁ、なるほどね」




“見かけた”っていうか。

話しかけられて、秘密がバレて、すごい身勝手な約束させられて。




その上、いきなりキスまでされたんですけど・・・。



玲は園田くんが“たまたま見かけた”っていうのを聞いて納得しちゃったみたい。


ダメだよ玲!

その整った顔に騙されちゃ!


って心の中で叫ぶけど、もちろん玲には届かない。





・・・まぁ、でも。

園田くんが上手く誤魔化してくれて助かった。



周りのクラスメイトは多分この会話が聞こえてる。

だから一瞬疑問に思った人もいただろうけど、

彼の言葉であぁなんだって納得して興味を示さなくなった。



良かった。


昨日は悪魔みたいに意地悪だったけど、

学校ではいつも明るくて優しいイケメンだもんね。




今こうしてかばって(?)くれたってことは、学校では命令とかするつもりないのかも。








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