秘密の私と、秘密の彼。【更新中】
秘密と、約束
・・・やらかした。
私は固まったまま、そう心の中で呟いた。
9月の少し肌寒い夜。
それも時刻は1時過ぎ。
どこの家もみんな寝静まって、人通りなんて滅多にない。
それでもホステスを始めたばかりの頃は、仕事場から帰るときに派手なメイクを落として、きらびやかで露出の多いドレスから私服に着替えて、ちゃんとして帰ってた。
でもホステスを始めて半年くらい経った最近は、知ってる人には会わないし、めんどくさいからいいか、って。
メイクも落とさず、ドレスの上から真っ黒なカーディガンを羽織るだけで帰るようになった。
今日もそうやって、帰ってきたワケだけど・・・。
「なにしてんの」
不意に、帰り道にある公園の前で声を掛けられた。
聞き覚えのある声だった。