秘密の私と、秘密の彼。【更新中】
・・・って。
冷静になってたけど、ちょい待ち。
園田浬に、トップシークレットがバレた。
それは私の人生の終わりを意味するようなものだ。
彼はかなりの人気者。
整った容姿に、明るく社交的な性格、スポーツも得意。
勉強はどうなのかあまり知らないけど、多分出来る。
普通で目立たない私も、実は少しだけ気になっている存在。
ほとんどすべてにおいて、文句の付け所がない彼。
そんな人に、私がクラブでホステスとしてバイトしてるってバラされたら・・・。
学校で視線が痛いほど突き刺さる様子が簡単に想像できる。
みんなだってバイトしてるけど、私のは普通しちゃいけないバイトだもん。
いや、世間体とかプライド以前に。
学校やめさせられるよね、確実に・・・。
それが一番、困る。
私は色々事情があって、家を出て自分の稼いだお金で一人暮らししてる。
だからちゃんと大学に進学して、ちゃんとした職につきたい。
そうしたらホステスだってする必要なくなるし・・・。
私はしたくてホステスのバイトをしてるんじゃない。
お金がいるから、手っ取り早く稼げるホステスになっただけ。
「もーしもし、聞いてる?」
「っえ、なにを」
あー、完全に自分の世界に入ってた。
どうしようどうしよう。
解決策を考えることで頭がいっぱいだ。
「バラされたくないんだ」
園田くんは余裕な笑みで私を見つめる。
「当たり前じゃん・・・」