秘密の私と、秘密の彼。【更新中】
誰にも知られないように。
バレないように。
今日までずっと隠し通してきた。
その努力が全部、水の泡になっちゃう・・・。
あぁ、どうしよう。
・・・と、私が相当困っているのが園田くんに伝わったのか。
園田くんは緊張を解くかのように優しく笑った。
さっきの意地悪そうなものとは違う、その笑顔に。
一瞬だけ、胸がきゅうっと締め付けられて。
「だったら俺の言うこと、聞けるよな?」
そう言った園田くんは、また悪戯な笑顔を浮かべていた。
まるで今の状況を楽しんでいるかのような。
わくわくしているような瞳で私に問いかける。
「・・・え?」
「バラされたくないんだろ?」
「いや、うん。そうだけど・・・」
「だったら決まり」
・・・いやいや、ちょっと待とうよ。
決めるの早いよ。
私、何も返事してないのに・・・。