秘密の私と、秘密の彼。【更新中】
何か悪いことを企んでいる子供みたいに笑ってる彼。
その笑顔がとてつもなく怖いんですけど・・・。
俺の言うこと聞けるよな?って。
何を命令されるんだろう私。
うわあ怖い。
まぁバイトでホステスしてる私が悪いんだけどさ。
・・・もう、ほんとに最悪。
でも他の人にバラされたら、ほんとに人生が終わるようなものだ。
園田くんの言うこと聞くしかないみたい。
私はため息をついて、なんとか言葉を絞り出した。
「わか、った・・・。園田くんの言うこと、聞く・・・」
「何でも?」
「・・・何でも」
「約束できる?」
「・・・守るから、だからこのことは絶対誰にもいわ・・・」
絶対誰にも言わないでって。
そう言おうとした瞬間、ふっと視界が暗くなった。
そして一瞬だけ唇に当たる、柔らかくて温かい感触。
「じゃ、これからよろしくな」
何事もなかったかのように私から離れて、微笑む園田くん。
「・・・なに、今の」
「最初の口止め料、もらったから」
園田くんはまた笑って、またなって手を振って公園から去っていく。
私はただ呆然とその場に突っ立って。
しばらくして我に返り、私はフラフラと家に帰った。
───9月のある日の真夜中、
私は彼に最大の秘密を知られて、
とんでもない約束をして、
そして優しく、キスされた。