秘密の私と、秘密の彼。【更新中】



何か悪いことを企んでいる子供みたいに笑ってる彼。


その笑顔がとてつもなく怖いんですけど・・・。



俺の言うこと聞けるよな?って。

何を命令されるんだろう私。

うわあ怖い。



まぁバイトでホステスしてる私が悪いんだけどさ。



・・・もう、ほんとに最悪。

でも他の人にバラされたら、ほんとに人生が終わるようなものだ。


園田くんの言うこと聞くしかないみたい。



私はため息をついて、なんとか言葉を絞り出した。




「わか、った・・・。園田くんの言うこと、聞く・・・」


「何でも?」


「・・・何でも」


「約束できる?」


「・・・守るから、だからこのことは絶対誰にもいわ・・・」




絶対誰にも言わないでって。




そう言おうとした瞬間、ふっと視界が暗くなった。

そして一瞬だけ唇に当たる、柔らかくて温かい感触。



「じゃ、これからよろしくな」



何事もなかったかのように私から離れて、微笑む園田くん。



「・・・なに、今の」


「最初の口止め料、もらったから」



園田くんはまた笑って、またなって手を振って公園から去っていく。



私はただ呆然とその場に突っ立って。



しばらくして我に返り、私はフラフラと家に帰った。






───9月のある日の真夜中、


私は彼に最大の秘密を知られて、


とんでもない約束をして、







そして優しく、キスされた。








< 7 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop