秘密の私と、秘密の彼。【更新中】
次の日。
土砂降りの大雨でも降って学校休みにならないかなーなんて願ってみたけど。
私の心とは対照的な、雲ひとつない快晴。
「はぁぁぁもう・・・」
深くため息をついて、私はのそのそとベッドから起き上がり支度した。
──────────・・・
「どしたの千慧」
学校に着くなり、友人の玲(れい)が私に問いかける。
「え、何が?」
「目の下、すごいクマできてるよ」
「あ、・・・あぁ。寝不足だからかな」
一応、睡眠時間は学校から帰って2時間、仕事から帰って5時間とってるんだけどな。
毎日不規則な生活リズムだから、仕方ない。
「元気もないし。なんかあった?」
「え?別に元気だよ?」
「それならいいけどさ」
私は平静を装って、自分の席に座る。
・・・玲は鋭い。
私が悩み事抱えてるの、すぐ分かっちゃうんだ。
咄嗟に嘘をついたけど、多分それも玲にバレてる。
分かってて、あえて私には言わない。
玲にはホステスのことも言ってない。
もしかしたら玲はそれも知っているのかもしれないけど、
たとえ知っていても私に無理に問い詰めようとはしないだろう。
そういう優しさに、私は何度も救われている。
一緒にいて、すごく居心地がいい。