向日葵の鼓動




引き締めた顔は、少しばかり頑なになったのだろうか……。



白い女の子の顔つきが強まった。






「君のその帽子、何処で拾ったの?」






案の定、当たり前のコトを聞かれた。




「さっき、そこで見つけた。」







そうだ。


この帽子はさっきまで彼女がかぶっていた帽子だ。






その帽子を、知らない男の子にかぶられてたら不思議に思うだろう…。



ーーいや、むしろ汚がられるだろうか?







そう言えば、今日はとても暑くて汗もかいた。


帽子に汚れがついているかもしれない‼︎





ーーど、どうしよう……。




「実は、その帽子、私のなの‼︎」




ごめんよ……。


知ってる。




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