向日葵の鼓動



「……………。」


「……………。」




続く沈黙にピリオドを打ちたい。


ーーが、なかなか打てれない。

それが、今の俺の状況。





もっと、キャッキャ♡、ワイワイ☆したいのだけれど、俺はそんなに会話が得意ではない。




唯一、言えたことといえば……


「この帽子、そんなに大切なモノなの?」

ーーだ。




もっと、他に言うことあっただろうに、俺は話題ミスをした。






だって、彼女からしたら、俺がかぶっている帽子のことなのだから。




もしかしたら、「ーー早く返せ、クソガキぃぃぃ‼︎」



とでも、思っているかもしれない。






「もちろん‼︎」



だが、そんな疑問は彼女の元気な返事によってかき消された。




「……そう。」






俺は、ホッとしてしまってその後から一言もしゃべれなかった。




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