向日葵の鼓動
「おはよう、今日は何する?」
いつもと同じ笑顔で、いつもと同じコトを言う。
蓮は、今日が私と会える最後の1日だって、わかってるのだろうか?
「……今日は、“川”行こうよ、“川”!
どっちが、いっぱい魚を捕まえられるか勝負ね‼︎」
男の子相手だからと言って、
さすがに小学6年生(12歳)のする、遊びではない。
「よし、じゃあ行こう!」
だが、私たちはそんなの御構い無しに走って
向日葵畑の近くの川へと向かう。
学校では、こんなコト恥ずかしくてできないけど
蓮と2人の時だけは違う自分でいられる。
ーーきっと、
『どっちが本当のあなたなの?』
なんて、質問されたら
私は間違いなく、今の私と答えるだろう。
蓮といられるこの時間が私にとっての、
Happy Time(幸せな時間)。