ビターは大人‼︎でも恋の味

教室に行けば、聞こえる飛び交う女子達の黄色い声。またかと顔する私と巳波は自分達の席に着いて教科書を取り出す。

飛び交う黄色い声の原因は…、

「奏人くん、奏人くん‼︎また雑誌の表面に出てたよね‼︎カッコよかったよ‼︎」

「…うん、ありがとう」

「奏人君‼︎今度オシャレな着方教えて‼︎」

「あ、ごめん俺そう言うの苦手なんだ」

そう、奏人が原因。有名ファッション誌「dolche&spice」て言う高校生から大人に人気で馬鹿売れするのこのファッション誌に奏人は表紙を飾っていた。世間で言えばモデル。

「また、載るかもしれないからその時はよろしく」

営業モードがスッカリ板に付いてるみたいで奏人は得意な優し気な笑みを女子達に向ける。更に増す黄色い声。

「奏人君、大変ねアレの相手するのに」

「まあ…そう見えるけど、客寄せで丁度良いって本人が。」

「あんなルックスして、中身は小悪魔か」

「あはは…」

なんだかんだ言ってベルが鳴って、一時限目開始の合図が鳴る。奏人にとっては客寄せかもしれないけど、私にしては良い気分にはなれない、

ヤキモチを焼いちゃうから