残り10cmの恋




正門を出た頃には、もう竜は起きて
一人で歩いていた。




15分ほど歩くと、街に出た。


街には、高校生が多い。


「どこに行く?」



ひとみが、皆を見ていった。



何が欲しいのか…。



「遊ぶもの買いたい!!」



そう言って、勢いよく手を上げた。


「「プッ…」」



「?!」



皆は、笑い出してしまった。


「な、な、何で笑うの!」


本気の意見なんだけど…。


「いやー、遥らしいわ(笑)」





そう言いながら、健は「な?」と
他の皆に話を振った。





「まあ、いいんじゃない?」





竜は、半分呆れながらそう言ってくれた。





「遥、最高だわ(笑)」





「うん、さすが遥よね(笑)」





「あ、ありがとう…?」





なんとか、皆、賛成してくれて
都内でも人気のチェリーという雑貨屋に向かった。
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