桜花


「どんな方法なの!? 私、何だってする!」


鏡花は霞に詰め寄らん勢いで尋ねた。
それを霞はやんわりと押し返す。


「そんなに難しいことではありません。


鏡花様は神々が何を糧にしているかわかりますか?」


「糧? 神様にも栄養とか必要なの? だったらお供え物とか?」


「それに通じていますが違います。


神は本来、人の想像や祈りによって生まれました。


信仰や祈りが減り、人々に忘れ去られた神はこの世から消失します。


つまり、信仰や祈りは神々にとって重要な糧なのです」


「じゃあ、私が桜花の所にお参りに来れば桜花は元気になるのね!」


「その通りです。何年かかるかはわかりませんが、可能性はあります」


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