本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
二人で他愛もない話をしていると急に私のお腹がぐぅ~~となった。
慌てて両腕でお腹を押さえるが,運悪く小牧君に完全に聞かれていた。
「今、俺の聞き違えじゃなければ杏奈の飼ってる虫が派手に鳴いてる様に聞こえたけど?」
わざと意地悪な言い方に私は顔を背けた。
「だって、今日のお弁当、半分食べたの小牧君じゃない。」
「そうだっけ?ってか俺のせい?」
笑いながら普通に話せることが凄く幸せだと感じる。
大好きな人と一緒にいる事がこんなにも幸せだって教えてくれる小牧君がとても愛おしいと思った。

「あ!そうだった」
小牧君が急に立ち上がる。
「どうしたの?」
「そう言えばさっき公園内にクレープの移動販売がきてたんだ。クレープ好き?」
「好き好き!」
私が興奮気味に答えると小牧君は腰に手を当てた。
「じゃあ~今日は俺のおごり。杏奈の弁当半分食べちゃったしね!嫌いなトッピングとかは?」
「ない!」
即答だった。
小牧君は待っててというと走って行った。
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