本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
不安とヤキモチ
私のクラスでは今、クリスマスの話で大盛り上がりだ。
彼氏彼女がいないメンバーでクリスマスパーティーをしようだとか、カラオケで歌いまくろうかだとか
みんなアイデアを出している。
小牧君が私と付き合っている事を知らないクラスのみんなは彼の周りに集まってクリスマスイベントを練っている。
男子は小牧君が参加したら女子の参加率がグーンと上がると考えているようだ。
そんな様子を遠くからチラ見する私。
自分に自信があれば、「小牧君は私と一緒だから誘っちゃだめ」って言えるのだろうが、今の私は心の中で思っているだけ。
そんなんだから、ライバルは自然と増えるわけで……
「ねえ~~なに話してるの?」
クラスでも目立つ女子のグループが男子たちの会話に混ざる。

逆に私の様に目立たない子は、窓際で他愛のない話をしている。
「ねえ、杏奈や陽菜はクリスマス何か予定あるの?」
「私は・・・イベントに参加する。もちろんコスプレの・・」
陽菜は見た目は私以上に地味なのだが趣味がコスプレなのだ
本人曰く、最初はドキドキしたけど一度やったらハマったのだそうだ。
クリスマスはコスプレ仲間とパーティーがあると楽しそうに話していた。
「香織は?」
「私はシルフィーのライブ」
香織も私と同じくらい目立たないのだがシルフィーというヴィジュアル系のインディーズバンドが大好きなのだそうだ。
ライブとなるとかなり奇抜な格好でライブに行くらしい。
「・・・じゃあ・・・杏奈は?」
私は一瞬だけ小牧君の方を見たがクラスの子たちの影でその姿見えなかった。
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