本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
なんでいるの?
あっ、そうかこの人もお手洗いか…
私は視線を合わせないように俯き加減で小牧君の前を無言で通り過ぎようとしたのだけれど
「香坂杏奈…だよね」
フルネームで呼ばれその場で固まった。
ばれてる…でも何で今なの?
美和の前で言えばいいのにどうしてここで言うのよ。知られたくなかったから?
私は下唇を噛みながら小牧君の質問に無視するように足き出す。
「カンナって言ってるけど本当は香坂杏奈だよね……って聞いてるんだけど」
それは何だか怒っている様に聞こえた。
「人違いじゃないんですか?私の名前はカンナです。友達が待ってるんで失礼します」
再び歩き出そうとするが今度は肩を掴まれた
「本当にカンナだって言うんなら、ちゃんと人の目見て喋れよ」
さっきまでの声とは一変して低く、怒りを抑えている様に聞こえた。
なんでこんな言い方されなきゃいけないのよ。
さっきまで私なんか眼中にないってくらい美和と話してたじゃない。
一度だって私の方を向いたりなんかしなかったじゃない。
どうせ、私を困らせて楽しもうとしているとしか思えなかった。
あっ、そうかこの人もお手洗いか…
私は視線を合わせないように俯き加減で小牧君の前を無言で通り過ぎようとしたのだけれど
「香坂杏奈…だよね」
フルネームで呼ばれその場で固まった。
ばれてる…でも何で今なの?
美和の前で言えばいいのにどうしてここで言うのよ。知られたくなかったから?
私は下唇を噛みながら小牧君の質問に無視するように足き出す。
「カンナって言ってるけど本当は香坂杏奈だよね……って聞いてるんだけど」
それは何だか怒っている様に聞こえた。
「人違いじゃないんですか?私の名前はカンナです。友達が待ってるんで失礼します」
再び歩き出そうとするが今度は肩を掴まれた
「本当にカンナだって言うんなら、ちゃんと人の目見て喋れよ」
さっきまでの声とは一変して低く、怒りを抑えている様に聞こえた。
なんでこんな言い方されなきゃいけないのよ。
さっきまで私なんか眼中にないってくらい美和と話してたじゃない。
一度だって私の方を向いたりなんかしなかったじゃない。
どうせ、私を困らせて楽しもうとしているとしか思えなかった。