本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
saide 小牧


「ったく……親父のやつこんな時にぎっくり腰とかありえねーし」
俺は杏奈からもらったマフラーを巻いて、30分遅れで待ち合わせ場所である神社に到着した。
怒ってるよな~
だって30分だよ。
怒らない方がおかしい。
だが、約束の場所に杏奈の姿はなかった。

きょろきょろとあたりを見渡しても杏奈の姿はどこにもなかった。
電話をかけてみたが出る気配がない。
本気で怒ったのか?
だったら家まで行こうかなと思った時だった。

「あれ?小牧君じゃない?」
声をかけてきたのは杏奈じゃなく同じクラスの城田茜(しろた あかね)だった。
「あ~城田。あけましておめでとう今年もよろしくな」
一応あいさつだけして杏奈の事へ行こうとしたが城田が興奮した様子で近づいてきた。
「ねえ!そう言えば今私すっごいの見たんだよ」
「すごいの?」
「うん。同じクラスの香坂さん。彼女がね~すっごいイケメンとラブラブだったの。あれ彼氏かな?」
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