本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
それからどうなったのか正直あまり憶えていない。
３学期が終わるまで私は一度も小牧君と話をすることはなかったし
目も合わすことはなかった。
お互いに背中を合わせる様に２年生の残り３ヶ月間を過ごしたと思う。

そう言えば一度辻先生になにか頼まれ物をお願いされた時話をしたっけ・・・

先生に小牧君と別れた事を話するとかなり驚いていた。
もちろん城田さんと小牧君の事は言わなかった。
だって自分が惨めになるだけなんだもん。
先生もそれ以上の事を聞く事はなかった。

唯一憶えているのは２年最後の日
先生に
「俺、お前の笑顔好きだったんだぞ。」
と言われたことだった。
そう言えば、小牧君と別れてから笑わなくなった様な気がする。
先生が私の肩をポンと叩いて教室を出ていくと同時に私の目から大粒の涙がこぼれた。
その涙はハンカチが湿ってしまうほどだった。
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