本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
触れるだけの軽いキス。
その合間に囁かれる「好きだ」と言う言葉に身体中が甘く痺れる。
だが徐々に息遣いが増し、吸いつき絡みつく様な大人のキスになる。
高校生の時、小牧君と舌を絡ませ大人のキスをしたことがあった。
だけど10年経った大人のキスはより濃厚で、全身が熱くなる。
「んっ・・・ん・・・んっ」
絡み合う舌は離れることを知らない磁石の様に絡み合う。
そしてゆっくりとベッドに押し倒された。
それでもキスは止まらなかった。
息が上がりそうになり、呼吸を求めて小牧君のシャツを思い切り掴むと唇が離れ、口角を上げた小牧君が私の耳元に唇を寄せた。
「いまからそんな顔をされたら・・・先がもたないよ。覚悟できてる?」
意地悪な声で囁き耳を甘噛みした。
「あっ・・・」
首に力が入らなくなる。
さらに小牧君の唇が首筋を伝って胸の少し上で止まった。
「!」
急に動きを止められる方が逆にドキドキしてしまう。
もしかして焦らされてるの?
でも確認する余裕なんて今の私にはなく、少しの動作にも心臓が飛び出てしまうほどだった。
それなのに小牧くんはそんな私のころころ変わる表情を楽しんでいる様に目線だけ私に向ける。
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