本気の恋をしようじゃないか《加筆修正版》
大好きな人に触れられることがこんなに幸せなことだってことを忘れていた。
小牧くんに触れられた部分が熱を帯び、私の甘い吐息に変わる。
「私ばっかりで……ごめんなさい」
どうやって言葉にしたらいいのかもわからず、ごめんなさいと言う私に小牧君の顔がぐっと近づく。
「ごめんなさいはいらないよ。杏奈を俺一人が独占できて俺だけが杏奈を悦ばせる事が出来るんだ。うれしくてたまらない」
小牧君の指がいやらしく私の唇を撫でる。
半開きになった私の唇がゆっくりと小牧君の問いかけに答える。
「私もよ。だって……」
「だって・・・なに?」
「どうしても嫌いになれなかった。私の心の中にずっと小牧君がいたんだもん。さっきまで大嫌いだだったけどそれは違うって気づいた。あなたがのことが好きでもう一度あなたに愛されたかったのって」
「俺もすごくうれしいんだよ。わかる?杏奈といるだけでずっとどきどきが止まんないんだよ。
俺の心の中にもずっとずっと杏奈の存在は消えなかった」

この人とだったらもうどうなってもいいと心の底から感じた。
< 93 / 124 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop