紅い記憶と廻る時
「……ナエちゃん、どうだった?」
「いや、ダメだったよ……」
「そうか……」
「……あ、でも、これからかもしれないし……仲良くなってけば……多分いけるんじゃないか……?」
「馬ー鹿、完全に元に戻ったら逆効果かもしれないだろが」
「あ……そうか……御免……」
「ま、様子見ってとこだね……」
「「「「はー……」」」」
廊下で妙な会話が聞こえた。
会話の主は尾浜と、数人の男子女子。
――――もしかして、僕の事話してるの?