結婚しても恋愛中だもん

二人っきりの温泉旅行。

親友の、由美とさくらにお土産を買って
幸せいっぱいで
週明けの仕事始め。

「彩！ちょっと。ねぇ聞いた？
課長がお見合いするって 専務の友人のお嬢様見たい。あんた？何か聞いてる？

「嘘…。そんなの聞いてない…。」
「ただの噂かもしれないしさ。」
「どうした？彩に由美？」さくらが
私達を覗き込む。
嘘だよね？そんなの違うよね。

午後になり、課長が専務に呼ばれていった。
周りの社員達も、すでに噂を知っている
「かなりの美人らしいよ。「マジ〜！」
「出来る男でイケメンで」羨ましいよ〜
「課長って、3人は女居るらしいよ。」
「じゃぁ、結婚決まったら、みんなポイかぁ？」

震える心、私、勇くんと一緒にいられないの？捨てられる…。

怖いよ。1人にしないで勇くん。
取り引き先に送るメールに間違いがあり
私は、課長にめちゃくちゃ叱られた。
その後も、必要なデータの一部分を
消してしまい、また失敗。


仕事が手に付かない。悲しくて、
苦しくて、歩くことさえできない。

ふらふらでアパートに帰りそのまま
ねむってしまった。

何度も、勇くんからの着信。
充電も忘れて
気がつけば深夜の2時をまわったところだった。

ふらっと起き上がり洗面所で顔を洗い
アルコールに手を伸ばした。
飲めないお酒を
無理やり口に入れて、「げほっ…。」
「あぁぁぁ〜。」泣いて泣いて泣いて
ひたすら飲んで、そのまま意識をなくした。