結婚しても恋愛中だもん

子持ちですが？

大きな駐車場に
車を止めて、勇くんが手を差し出す。
えっ？
「迷子になるぞ‼︎」
「なっ！失礼ね〜。」
「クックック」笑ってる意地悪王子。

たくさんのお店。
可愛い雑貨。
子供達の洋服を見て。
卓ちゃんには、パーカー。
あやめには、フリルのスカート。

フードコートでドリンクを買い
椅子に座った。
「彩、俺ちょと本探してくるから
ここに居て。」
「わかった。」
スマホを手にして、由美とさくらに
LINEメール。
今度、また女子会するので
打ち合わせ。
「建さんのお店でね。」さくら
「デザート楽しみ！」由美
うふふ。
トントン、肩を叩かれ振り向いた。
「はい？」
「あの〜。お姉さん、可愛いなぁ〜って
で、声かけて見ました。」


「そのスカート似合ってるね。
脚なんかめっちゃ細くて、
俺、彼氏に立候補しちゃう？
ちょとコーヒーとか行かない？」

「あのですね。連れがいますので。
それに、私子持ちですから、
ごめんなさい。」
「嘘つかないでさー！」

しつこく腕を掴んで来た。
「離して‼︎」「イイじゃん！ねぇ‼︎
行こうよ〜。」

「お前！何者？彩から離れろ‼︎」
男の人の腕をぐっと捻り
鋭い視線。冷酷なオーラ。

「えっ⁇ 」チラチラ勇くんを見て
後ろへ逃げて行った。

「大丈夫か？」「勇くん…。」
ガシッと腕を掴んでウルウル。

「彩は、子持ちに見えないくらい
可愛くていい女なんだから、気を付けろ」
「まぁ、一人にした俺も悪いな。」

それから、ゆっくりいろんなところを
見て周り
車に戻った。

家に向かうと思っていたのに。