君と春を



オレの大事な美月へ


あの日お前を味わいながら、決めたんだ。お前の大事なものを全部奪って、心の中をオレでいっぱいにしてやろうって。

家族は見た?

綺麗に燃えてた?

桜が散るみたいに呆気ない最後だったろ?

これで美月は桜が散る度に家族を殺したオレを思い出す。

オレにこんなことをさせたのは誰?

『大好き』って言ってた桜を、今も大好きだと言える?

それと、俺以外の男との幸せなんて望んじゃダメだよ。

罰が当たるんだよ。

だって誰の隣にいても、心の中には必ずオレがいるだろ?

美月。

好きだよ。お前の心は一生オレが持ってることを忘れないで。

優也



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