君と春を



百合先生の話は受け入れられるものではなかった。

「今すぐ起こしてよ!」

そう叫んでいた先生がどんな思いを抱えてるか、察するに余りある。

はち切れんばかりに苦しい心を必死で押し留め、彼女の頬をそっと撫でた。

愛しい気持ちが募る。


「くそっ!…………美月……」



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