ヒカリ
「泉水とは、もう会わない方がいいかなって。」
ベンチに並んで座る私たちの間を、春の風が吹く。
若葉がさらさらと揺れる。
「どうして?」
「好きだから。」
「は?」
「そういう約束だったの。私は結婚してるから、もしも好きになったらさよならするって。」
「なにそれ?よくわかんないんだけど、つまり不倫になるからとかそういうこと?」
不倫。
なんだかそれは違う気がする。
「うまく言えないんだけど、これはたぶん私の問題なの。私が向き合わなきゃいけないことなんだと思う。」
「え、ごめん。全然わかんない。」
「私も。」
「なにそれ。」
陶子ちゃんは声を出して笑った。
「よくわかんないけど、つまり、恵玲奈ちゃんは泉水が好きなんだ。好きだけど、一緒にはいられない、どうしてかはよくわからない、と。」
「まぁ、そういうこと。」
ベンチに並んで座る私たちの間を、春の風が吹く。
若葉がさらさらと揺れる。
「どうして?」
「好きだから。」
「は?」
「そういう約束だったの。私は結婚してるから、もしも好きになったらさよならするって。」
「なにそれ?よくわかんないんだけど、つまり不倫になるからとかそういうこと?」
不倫。
なんだかそれは違う気がする。
「うまく言えないんだけど、これはたぶん私の問題なの。私が向き合わなきゃいけないことなんだと思う。」
「え、ごめん。全然わかんない。」
「私も。」
「なにそれ。」
陶子ちゃんは声を出して笑った。
「よくわかんないけど、つまり、恵玲奈ちゃんは泉水が好きなんだ。好きだけど、一緒にはいられない、どうしてかはよくわからない、と。」
「まぁ、そういうこと。」