ヒカリ
泉水ってもしかするといいやつかもしれない。
失礼ではあるけれど。

なんだか、泉水のこと、少しずつ分かってきたような気がする。

そう言えばチャーリー以外の人とこんなにたくさん話したのも久しぶりだ。
人と人って、こうやって仲良くなっていくんだ。

「あ。」

今、すっごくいいことを思い付いちゃった。


「ねぇねぇ、泉水。」

再び、ギターを抱え直した泉水に声をかけた。

「私たち、友だちにならない?」

「友だち?」

「そう。私、暇なの。旦那さんは仕事で忙しくて。家事って行っても、洗濯は乾燥機でしょ。食器は食洗機、掃除はルンバがしてくれる。料理もほとんど作れないから買ってきたりデリバリーしちゃうでしょ。お金はあるけど、毎日暇なの。」

「だから?」

「一緒にランチしたり、映画みたり、買い物したり。そういうがしたいの。もちろん、ただとは言わないよ。バイトだと思ってさ。」

「バイト?」

「そ、私と遊ぶのが仕事内容。時給でもいいし、月給でもいいよ。泉水が言った金額払う。私は遊ぶ相手が出来るし、泉水はお金が手に入る。いい考えでしょ。ギブアンドテイク。」


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