ヒカリ
楽器屋さんを出たあと、私の好きな紅茶のお店と、雑貨屋さんに行った。
泉水はどちらの店も初めて入ったと言って、雑貨屋さんの蛙の形をしたコースターを真剣に眺めている。
「それ、かわいいね。買うの?」
横からのぞきこんで尋ねると、泉水は真剣な顔で考え込む。
「来週、姉ちゃんの誕生日だから、これ送ってやろうと思うんだけどさ、あいつ蛙きらいなんだよな。でもこの蛙はかわいいよな。どうしよっかな。恵玲奈はどう思う?」
「そう…だなぁ。
私も蛙は苦手だけど、この蛙はかわいいし、もしもらったら嬉しいと思う。」
私がそう答えると、泉水はやっぱりそうだよな、と嬉しそうに言って、蛙のコースターを5枚、手に取るとレジに向かった。
私一人だったら、きっと寄らなかった古着屋さんと楽器屋さん。
泉水一人だったらきっと寄らなかった紅茶のお店と雑貨屋さん。
ふたつの知らなかった世界同士が合わさって、そして広がっていく。
泉水はどちらの店も初めて入ったと言って、雑貨屋さんの蛙の形をしたコースターを真剣に眺めている。
「それ、かわいいね。買うの?」
横からのぞきこんで尋ねると、泉水は真剣な顔で考え込む。
「来週、姉ちゃんの誕生日だから、これ送ってやろうと思うんだけどさ、あいつ蛙きらいなんだよな。でもこの蛙はかわいいよな。どうしよっかな。恵玲奈はどう思う?」
「そう…だなぁ。
私も蛙は苦手だけど、この蛙はかわいいし、もしもらったら嬉しいと思う。」
私がそう答えると、泉水はやっぱりそうだよな、と嬉しそうに言って、蛙のコースターを5枚、手に取るとレジに向かった。
私一人だったら、きっと寄らなかった古着屋さんと楽器屋さん。
泉水一人だったらきっと寄らなかった紅茶のお店と雑貨屋さん。
ふたつの知らなかった世界同士が合わさって、そして広がっていく。